2010年2月6日土曜日

プリウスのブレーキ問題はどう考えるべきか



トヨタ プリウスのブレーキが効かない場合があると大問題になっている。
フロアマットから端を発したトヨタのリコール問題、ついには屋台骨のプリウスにまで波及してしまった。

当初プリウスのブレーキトラブルは、副社長の会見どうり、回生ブレーキの聴き具合と、人間の感覚のズレが原因だと私は思っていた。この時点では、まったく新しいハイブリッドとという構造、その充放電サイクルに応じた回生ブレーキという仕組みが起こしたものであり、新しい仕組みのクルマなんだから、その仕組みにユーザーが慣れるしかないだろうなどと思っていた。
ただ、クルマを作る会社の副社長が、ドライバーの感覚とズレがあると名言するクルマを買う気は起こらないとは思っていた。

しかしながら報道をきちんと読んでいくと、原因がABSにあるというではないか、ハテ、回生ブレーキの効き具合ではなかったのか、何かABSのプログラムに問題があったのか、それにしてもABSなどすでに枯れた技術であり、最近ではバイクにまで搭載されている。

事実は、
ブレーキを踏む、回生ブレーキが作動する。もし、滑りやすい路面では駆動輪であるフロントだけに効く回生ブレーキでは対処できないため、回生ブレーキはキャンセルされ、通常の油圧によるブレーキに切り替わるのだという。

いや、私の認識は大きく間違っていた。回生ブレーキの仕組みは、エンジンブレーキの延長線、絶えず、油圧のブレーキが作用しているところに、サポート的に回生ブレーキが働くと思っていたのだ。ところが説明によると、ブレーキを踏み始めた時点では、回生ブレーキのみが作用し、その後、油圧のブレーキに切り替わるというではないか、そして、トラブルの原因は、回生ブレーキから油圧ブレーキに切り替わるのに1秒弱の時間がかかることにあるらしい。
あくまでも、報道発表の記事をみながら書いているため、報道発表の間違い、あるいはバイアスがかかっていた場合正確な判断となっていない可能性もあるが、これは非常識きわまりない構造であり、この仕組のクルマを行動で走らせている責任は重い。
1秒弱ものあいだ、ブレーキの切り替えに伴ない制動が発生していないクルマが存在するということなのだ。

運転において1秒というのは長い時間だ、ブレーキとは止まるというだけでなく、スピードの調節でもあり、安定を保つ道具でもある。それが1秒弱無反応になるというのではあればまともなクルマではない。

リッター30km以上走ろうが、Co2をどれだけ削減できようが、とても容認できる範囲にはない。

クルマを白物家電化してきたトヨタの本質なんだろう。ブレーキは止まるためのもので、重量と摩擦、そして停止までの距離だけでとらえ、クルマをコントロールするためのデバイスという認識が無いということなのだ。

そろそろモノづくりとして限界がみえていることを自覚し、提案するクルマを作るべきだ。マーケットを調べ、今要求されているものを組み込むだけの作り方を反省する時にきているのだと私は思う。

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